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広島大学大学院工学研究科環境グループの紹介広島大学大学院工学研究科 高木幹雄国際的規模での生産の拡大や社会的環境の変革は目覚しく,これらの人類の活動が地域や地球の環境に及ぼす影響を考慮し,管理すべき時代になっています。このような背景の下,平成 13 年に広島大学が大学院を基礎組織とする制度改革を行ったことを機に,旧エンジニアリングシステム教室 (ES 教室) と旧土木教室を統合して,社会環境システム専攻環境グループが誕生しました。本グループでは,人々の安全かつ快適な生活環境と豊かな社会の創成に必要な社会基盤,生産・輸送活動に係る基盤技術の構築,環境と共生して行くための工学を総合的に教育しております。これらの教育には 15 教育科目 (研究室) が 4 つの大講座に編成された教員組織が相互に提携を深めながら総合的な教育活動に従事しています。 旧来の船舶・海洋に関連していた 7 教育科目は,対象を船舶・海洋構造物から各種の輸送システム・生産システムに拡大し,人工物システム工学と捉え,構造と性能の力学,システム,および,情報に関する知識を総合化する工学領域を担当するエンジニアリングシステムグループとなっていました。さらに,現在は環境問題も視点に加え,幅広い教育・研究に従事しています。船舶・海洋構造物は重要な具体的ターゲットであり,これらの教育科目は社会環境システム専攻内の 3 つの大講座に編成されております。
学部教育を紹介しますと,工学部第四類 (建設・環境系) に入学した学生は,2 年次に環境グループ (定員 90 名) と建築グループ (定員 45 名) に分かれます。さらに環境グループの学生は 3 年次進級時に地球環境工学課程,生産基盤工学課程,社会基盤工学課程のいずれか (定員比率 2:1:1) に所属し,4 年次の卒論研究を行って卒業します。また,大学院には学部生の約半数が進学し,環境工学コースと構造工学コースに配属されます。 教育面の特徴は幅広い産業用の物理的力学的なシステムを総合的に取り扱う技術者の養成を行っていることですが,参加型創造型教育 PBL (Project Based Learning) を重視していることです。講義で習った知識を「ものづくり」の中で総合化しようとするもので,受講学生および学外から高い評価を得ています。また,人力ボートレース,および,鳥人間コンテストへ積極的に参加しています。浜名湖で毎年開催されている人力ボートレースでは,学生部門で平成 13 年までの 5 年間連続優勝という輝かしい成果をあげました。 学生の就職は,旧ES教室と旧土木教室の 2 つの窓口が担当し,学生の希望に応じてそれぞれの窓口の領域に就職しています。旧 ES 教室関係では,学部・大学院を合わせますと,今年度,造船関係に約 13%,自動車を含むその他の工業に 23% の学生が就職しています。 研究面では特徴を持つ総合的な研究領域の形成を推進しています。1997 年より日本学術振興会の事業としてインドネシアを中心とする東南アジア各国と海上輸送の総合的研究を日本の拠点として展開しています。また,アジア海上輸送総合プロジェクト研究センター,閉鎖性海域環境管理技術研究センター,構造安全・信頼性プロジェクト研究センターを立ち上げて,他学部ならびに他大学の教員と積極的な研究活動を行っています。更に最近では常石造船と包括的研究協力協定を結び,ニーズベースの研究の新たな展開と成果の応用を展開しております。 このように,広島大学の環境グループは新しい体制の下に,教育ならびに研究の面で大きく飛躍しようとしております。 関連リンク |
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