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造船技術者 社会人教育の紹介

ユニバーサル造船(株)有明事業所 渋田哲也

私が去年受講した「造船技術者 社会人教育」について紹介します。

「造船技術者 社会人教育」は日本造船工業会と日本中小型造船工業会が主催する造船所の若手技術者の技術力向上を目的とした勉強会です。この勉強会は半年間に 3 回,各大学 (阪大,府立大,九大,etc.) の先生による講義形式で行われます。参加者は主に各造船所の 20 代から 30 代の若手技術者で,こういった他造船所の同世代の造船技術者と同じ話題について意見を交わす機会は,大学を卒業して各々の造船所に就職したあとではなかなかないため,この勉強会での交流は他造船所の同世代の意見や話を聞く絶好の機会だと思います。

さて,勉強会ですが,その内容は材料・構造力学コース,流体力学コース,力学・運動学コース,計画学コース,造船工作と生産計画コース,機関コースの 6 コースに分かれており,各コース 10〜20 名程度で構成されています。勉強会は約 3ヶ月ごとに開催され合計 3 回行われます。第 1 回と第 3 回は全コースの勉強会が大阪大学で開催されますが,講義の合間や終った後に開かれる懇親会において,参加コースに関係無くいろいろな人と会話を交わすことが出来ます。第2回の勉強会は参加受講者の所属する造船所で開催され、懇親会・造船所見学(コースによる)等を含め2日間で催されます。また、各勉強会の間には講義の内容についての宿題が出され、講師の先生とメールで質疑応答などのやりとりをして講義の内容の理解を深めていきます。そして最後に講義・宿題の理解度をみて優・良・可の評価がなされ卒業となります。

実際に受講して感じたことは,造船所に就職して実際に実務に携わったあとに,こういった講義を受けると学生時代とは違った視点・感覚で受講することができ,新鮮な気持ちで受講できるために新たな発見が見つかるということでした。現場では日々の業務に追われ,つい作業がルーチンワーク化しがちですが,こういった機会を利用して自分のやっていることの本質をじっくり考えてみることも設計者として大切なことではないでしょうか。

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