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常石造船近況紹介(2) : 海外展開 中国編

常石造船(株)経営企画部 長谷川 弘

舟山地図
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フィリピン・セブ島における THI の立ち上げが軌道に乗り,未開拓であった中国事業にも着手しました。まず 2001 年 6 月に江蘇省鎭江に設立した「常石 (鎭江) 鋼装有限公司」から始まりました。舷梯・糧食クレーンなどの鉄艤装品を製造し,日本へ輸出しています。2003年度の生産量約 1,400 トン,売上高約 2.1 億円でした。ここで培った中国ビジネスのノウハウがその後の事業展開に活かされています。

舟山工場全景
舟山工場全景
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2003 年 3 月,浙江省舟山群島の秀山島に新会社「常石集団 (舟山) 船業発展有限公司」を設立,先ず居住区ブロック・パイプの製造を開始し,今年は機関室総組ブロックへと拡大します。これまで日本建造船用居住区ブロックは韓国に外注していましたが,2004 年 13 個,2005 年 29 個がこの工場にシフトされます。

2004 年 1 月,さらにその隣に「常石集団 (舟山) 大型船体有限公司」を設立,主船体ブロックを製造しメガブロックとして出荷します。

両社併せて設備投資総額は約 35 億円にのぼります。敷地面積は約 43 万m2となり,広さでは常石・多度津・THI 工場と肩を並べます。今年 7 月には工場設備を整え,本稼働に入る予定です。

ここ舟山から送られたブロックを常石工場のドックで接合し,船として完成させます。2004 年度 52BC 3 隻,2005 年度同 4 隻,建造隻数が増えることになります。

当面両社からの供給は常石向けとなりますが,他社への外売りも視野に入れています。

設備建設と並行して製造を開始するため,当初は鋼材や資機材を日本や韓国から持ちこんで組みたてますが,フィリピンと違い何でも揃っていますので徐々に弊社の品質基準に合った中国内製品の採用を増やしていきます。

この中国事業の拡大は,為替リスクの回避及び分業・国際調達による徹底したコストダウンを図るグローバル戦略の一環として実施される施策であり,国際競争力の一層の強化をめざしています。

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