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「設計生産プロジェクト」を受講して

広島大学工学部第四類 (建設・環境系) 4 年 桑子創太郎

著者らが作成した乗り物
著者らが作成した乗り物
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乗車した様子
乗車した様子
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私たちは大学の同じ課程のメンバーと,「設計生産プロジェクト」(Paper-Bicycle Project) を受講し,紙のみを使って,人が乗って運転することのできる乗り物を作りました。授業では 4 人 1 組で一班を作り,合計 6 班で直線コースのタイムトライアル競走をし,乗り物の重量の軽さを競い合います。

まず私たちは,コンセプトとしてシンプルでコンパクトなものを作り,重量を軽くし,ある程度のスピードを確保できるものを作ろうと考えました。そして,班員全員の体重から,実際に乗ったときにペーパーバイクにかかる力を実験で計測し,同じような形式の過去の乗り物に乗り,強度的に耐え得るかどうかを検討しました。さらに FEM による構造解析により,理論値と実験値を比較し,これなら問題ないと確信しました。ただし,私たちの目標にしていた過去最軽量を達成するためには様々な問題が生じていました。その中で最も問題となったのが前輪と後輪の車軸をつなぐパイプの接合方法で,より軽くするために紐での接合を考えました。しかしこの場合,車体がひし形変形を起こす恐れがあるなど,問題点が多々ありましたが,重くなることだけは避けようと,いろいろな結び方で実際に乗ってみました。何度も試していくうちに,紐でも十分に持ちこたえられるということがわかりました。

コンセプトを発表する最初のプレゼンテーション会では,各班とても斬新なアイデアを持っており、他の班の発表にはとても驚かされました。しかし,私たちは競技会で重量過去最軽量をたたき出し,タイムトライアル競走でもある程度の速さでゴールすることができ,競技会の総合優勝を勝ち取ることができました。この時にはみんなで喜んで大はしゃぎしました。

物をゼロから作り上げることは,決して一人では成し遂げられないことがわかりました。また,個人個人から生み出されるアイデアをひとつにまとめ物を製作する難しさも知りました。一方で,みんなで力を合わせて作り上げたときの感動はこのうえないものでした。この授業を通じて,プレゼンテーションや,工作など普段の授業ではできない貴重な体験ができ,この体験を通して学習に対する意識が高まり,理解が深まったと思います。そして友達と力を合わせて検討・製作したことにより得られた感動・達成感は一生忘れられない良い思い出となりました。

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