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モノづくり教育「人力水中翼船プロジェクト」の紹介長崎総合科学大学工学部船舶工学科 野瀬幹夫本学の建学の精神の一つである「創意・実学」の精神のもとに,モノづくり教育活動の一貫として,10 年前頃から全学的に「工学部にふさわしい作品」という予算費目で大学の支援を受け,NHK のロボコン,ソーラー & 人力ボート大会,鳥人間コンテスト,鈴鹿ソーラーカーレースなどに出場しています。その中でもロボット,ソーラーボート,人力水中翼船は,常連出場校として好成績を収めています。 このモノづくり教育の特徴は,まずモノづくり際に,各分野で学んだ専門科目に関する知識に,創意に富んだアイデアや工夫を取り組み,計画・設計・製作という過程を通してモノづくりすることにより,学んだことがより生きた知識となり,エンジニアに必要な能力を養うことができること。さらに,大会に出場するためにはチーム内の計画性,協調性,実行能力などが要求され,これらを身につけることができること。以上のことを学生主導で自ら体験することにより,実社会で要求されている幅広い能力の素地が育成されることがモノづくり教育の目的だと考えています。 そこで,船舶工学科では,このモノづくり活動として「夢の船研究会」にソーラーボート部門と人力水中翼船部門があり,小職は後者の顧問をしています。携わった人力水中翼船は,平成 7 年から 9 年までは FF 駆動タイプの「ABA ABA」シリーズを開発し,その後平成 10 年から現在に至るまで「West Gale」の開発を行ってきました。以下に人力水中翼船「West Gale」の概要について説明します。 平成 10 年度にイメージデザインし,翌年より開発を開始した新人力水中翼船は,平成 12 年 10 月 13 日午前 4 時過ぎ「West Gale」と命名され進水しました。「West Gale」とは,west=西,gale=疾風で『西の疾風』の意です。本学はわが国の西端に位置しており,そこから全国に向けて吹く疾風をイメージして開発されました。
進水直前の「West Gale」と各部名称図を右図に示します。主要目は,全長 4.8m,全幅 1.8m,船体重量 46kg です。本船はカタマラン形式のフロート,前翼および主翼で構成される先尾翼形式を採用しています。
この「West Gale」の最近の主な成績は,平成 13 年,14 年の「させぼ夢の船コンテスト」で優勝し,平成 14 年,15 年の「ソーラー & 人力ボート全日本選手権」人力ボート部門で学生優勝し,さらに平成 15 年度マリンスポーツ年間優秀選手表彰で特別賞を受賞しています。これは一重に人力水中翼船プロジェクトに携わった学生諸君の寝食を忘れた努力の賜であると確信しております。 最後に,このモノづくり活動を通して人間性や創造性豊かな問題解決能力のある学生として,社会へ巣立つことを願うものです。 また,人力水中翼船活動の詳細は,以下の関連リンクに示したページに公開しておりますので,興味のある方はご覧下さい。 関連リンク
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