2003 年 7 月に西部造船会メールマガジンの配信を開始して以来,約 1 年半が経過しました。これまでメールマガジンに掲載された各号の記事は,西部造船会に所属する造船所および大学が中心となって担当し,各組織の特色を生かした記事を配信して参りましたが,今後さらにメールマガジンの内容を充実・改善することを目的として,このたびメールマガジンに関するアンケート調査を実施致しましたので,その結果をご報告させて頂きます。
アンケート調査は,西部造船会メールマガジンを購読している約 500 名の会員からランダムに抽出した 50 名の皆様を対象にアンケート用紙を送付して実施致しました。アンケート用紙の回収率は 66% (33/50) でした。アンケートの質問は 6 項目であり,以下,各項目に対する回答結果を順に示します。
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図 1 | 毎月発行のメールマガジンを 読んでいますか? |
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図 2 | メールマガジンの分量について, どう思いますか? |
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図 3 | メールマガジンの記事内容・ 全般について,どう思いますか? |
- 毎月発行のメールマガジンを読んでいますか?
「よく読んでいる」,「だいたい読んでいる」,「あまり読まない」という三つの選択肢の中から回答を選択して頂きました。図 1 に回答の集計結果を示します。
「よく読んでいる」と「だいたい読んでいる」の合計は 92% であり,ほとんどの読者の方が記事に一通り目を通して頂いているのではないかと思われます。
- メールマガジンの分量について,どう思いますか?
「多い」,「ちょうどよい」,「少ない」という三つの選択肢の中から回答を選択して頂きました。図 2 に回答の集計結果を示します。
「ちょうどよい」を選択した方がほとんどですが,2 名の方が「多い」と回答されています。一方,「少ない」という回答は 0 でした。この結果を見ると,現状のメールマガジンのスタイル (2〜3 行の記事要約が 5〜6 件) は,ほとんどの読者の方に受け入れられているものと思われます。
- メールマガジンの記事内容・全般について,どう思いますか?
「興味深い」,「普通」,「工夫が欲しい」という三つの選択肢の中から回答を選択して頂きました。また,「工夫が欲しい」を選択された方には,具体的な要望の記述もお願い致しました。図 3 に回答の集計結果を示します。
「興味深い」と「普通」がそれぞれほぼ半数を占めていますが,1 名の方から「工夫が欲しい」を選択されていました。具体的な要望としては「技術関係の内容が少ない」とのコメントを頂きました。
- どのような記事に関心がありますか?
これまでメールマガジンに掲載した記事の内容を表 1 に示す 9 つの項目に分類し,これらの中から関心がある記事内容の上位 3 項目を選んで頂きました。1 位として選択された記事に 3 ポイント,同様に 2 位,3 位の記事にそれぞれ 2 ポイント,1 ポイントを与え,その合計を集計した結果を表 1 に示します。
順位 |
記事内容の分類 |
評価ポイント |
掲載実績※ |
1 位 |
船舶海洋関係技術・研究紹介 |
48 |
13% |
2 位 |
建造船紹介 |
41 |
16% |
3 位 |
若手の活動状況
(留学,乗船,造船所調査,学生研究など) |
27 |
20% |
4 位 |
新技術・新製品紹介
(環境問題への取り組み,他分野情報など) |
25 |
6% |
5 位 |
組織・企業紹介 |
12 |
9% |
6 位 |
イベント・郷土紹介
(造船所公開,施設紹介,地方名産,地方行事など) |
11 |
14% |
7 位 |
エッセイ (OB からの一言など) |
10 |
8% |
7 位 |
工作技術 |
10 |
-- |
9 位 |
術語解説 (新企画として検討中) |
7 |
-- |
-- |
その他 |
-- |
14% |
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※掲載実績 : メールマガジン第 1 号〜第 19 号に掲載した記事数の全体に占める割合 |
表 1 の結果を見ると,「船舶海洋関係技術・研究紹介」と「建造船紹介」の二つの記事が高い評価ポイントを獲得しており,多くの読者の方の関心が造船に直接関係する技術や研究に関する記事に注がれていることが伺えます。
次いで 3 位と 4 位には「若手の活動状況」と「新技術・新製品紹介」が続いており,若手の活動や他分野の新技術を通して,造船業の将来を見据えた記事が求められているのではないかと想像されます。5 位以下の記事については,評価ポイントの差はそれほど認められません。
表 1 の最右欄には各記事内容の掲載実績を表示していますが,上位 4 項目のうち,「船舶海洋関係技術・研究紹介」と「新技術・新製品紹介」については,掲載実績がそれぞれ 13% と 6% であり,読者の皆様のご要望との間にギャップが見られますので,今後は技術的な内容の記事の掲載をより意識しながら編集企画を進めてゆきたいと思います。
- 上記の項目の他に新しく取り上げて欲しいと思う記事のテーマをお聞かせください。
表 1 に示した記事内容の項目の他に,メールマガジンの記事として新しく取り上げて欲しいテーマを自由に記述して頂きました。主なご意見を抜粋・分類して,【別ページ】 に示します。
頂いたご意見を大別すると,海外や他分野における新技術・戦略等の各種情報の充実や,造船業における失敗談の紹介を求めるご意見が多いようです。このことは,表 1 の上位 4 項目の内容とも関連するものと考えられます。広報・情報委員会の現状の体制で取り組むには難しいテーマも多々ありますが,今後のメールマガジンの編集企画を行う上で,皆様のご要望にできるだけ沿えるよう努力して参りたいと思います。
- その他,3 学協会統合後のメールマガジンのありかたも含めて,ご意見・ご感想等ございましたら,ご自由にお書きください。
メールマガジンに対するご意見・ご感想を自由に記述して頂きました。主なご意見を抜粋・分類して,【別ページ】 に示します。
新学会発足後のメールマガジンのありかたについては,現状の形態でのメールマガジンの継続を求めるご意見を多数頂きましたが,同時に,新学会として統一したメールマガジンを求めるご意見や,三学協会統合後の新学会の姿がよく見えないためコメントできないというご意見も複数頂いています。また,支部としてのメールマガジンを継続するにしても,現状の記事分担の造船所持ち回りの見直しを求めるご意見や,学会活動に関するお知らせについては学会としての統一した対応を求めるご意見もあります。
以上のアンケート調査結果より,現状のメールマガジンの内容や発行形態については,肯定的なご意見が多いように見受けられますので,広報・情報委員会としましては,当面の間は現状路線を維持しつつ,今回頂いたご意見を参考に技術関係の記事をより意識的に取り入れながら,メールマガジンの発行を続けてゆきたいと考えますが,新学会西部支部発足後も,会員皆様のご協力を頂きながら,記事内容や発行形態等の見直し作業を継続して実施してゆく所存です。